ハンコン・レーシング

Fanatec CSL Pedals レビュー|ロードセルブレーキで走りが変わる

ペダルはハンコン選びで最重要パーツ

レースシムにおいて、ペダルはステアリング以上に重要だという意見がある。正確なブレーキングこそがラップタイムの鍵を握るからだ。

Fanatec CSL Pedalsは、エントリー向け価格帯でありながら、ロードセルブレーキへのアップグレードパスを持つ意欲的な製品である。標準状態でも十分な品質を持ちながら、将来的な拡張性も確保している点が魅力だ。

フルメタル構造の質感

CSL Pedalsを手に取ってまず驚くのは、その質感である。この価格帯の製品としては異例のフルメタル構造を採用しており、プラスチック製ペダルとは比較にならない剛性感がある。

ペダルフェイスはアルミ製で、滑り止め加工が施されている。靴下やスリッパでの使用でも滑りにくく、レーシングシューズを用意する必要はない。

ベースプレートはスチール製で、十分な重量がある。カーペットの上での使用でも、激しいブレーキングで動いてしまうことはほとんどない。

ロードセルブレーキという革命

CSL Pedalsの真価は、Load Cell Kitを追加することで発揮される。

通常のポテンショメーター式ブレーキは、ペダルの「移動量」で制動力が決まる。一方、ロードセルブレーキは「踏力」——つまり踏む力で制動力が決まる。

この違いは実車のブレーキフィーリングに近い。実車でもブレーキペダルはほとんど動かず、踏む力の強さでブレーキの効き具合が変わる。

ロードセル導入のメリット

  1. 一貫性のあるブレーキング: 踏力で制御するため、毎回同じブレーキングが可能
  2. 筋肉の記憶: 足の筋肉が覚えた踏力で再現性が高まる
  3. トレイルブレーキングの精度向上: コーナー進入時の微妙なブレーキ調整が容易に
  4. ABS介入の制御: ロック直前の繊細なコントロールが可能

実際、ロードセルブレーキ導入後は、多くのユーザーがラップタイムの向上を報告している。

ペダル調整機能

CSL Pedalsは、ペダル位置の調整が可能である。

  • ペダル角度: 好みに応じて調整可能
  • ペダル間隔: 足のサイズや好みに合わせて変更
  • ブレーキ硬さ: Load Cell Kit使用時、エラストマーの交換で調整

特にブレーキの硬さ調整は重要だ。Load Cell Kitには複数の硬さのエラストマーが付属しており、好みに応じて交換できる。柔らかめが好きか、硬めでスパッと踏みたいか——自分のスタイルに合わせてカスタマイズ可能だ。

2ペダルと3ペダルの選択

CSL Pedalsは標準で2ペダル(アクセル・ブレーキ)構成だ。クラッチペダルが必要な場合は、Clutch Kitを別途購入する必要がある。

2ペダルで十分なケース

  • GT7やF1シリーズなど、パドルシフト主体のゲームをメインにプレイ
  • シーケンシャルシフターを使用する予定
  • コックピットのスペースが限られている

3ペダルが必要なケース

  • H-パターンシフターでマニュアル操作したい
  • Assetto CorsaやiRacingでヴィンテージカーを楽しみたい
  • ヒール&トゥを練習したい

3ペダル化は後からでも可能なので、最初は2ペダルから始めて、必要に応じて追加するのも賢い選択だ。

接続方法

CSL PedalsはFanatec製ホイールベースとRJ12ケーブルで接続できる。この場合、ペダルへの電源供給と信号伝送がホイールベース経由で行われ、シンプルな構成になる。

他社製ホイールベースや、PC直接接続の場合は、USB Adapter(別売)が必要。USB接続なら、ほぼすべてのレースシムで使用可能だ。

競合製品との比較

製品ブレーキ方式ペダル数価格帯
Fanatec CSL Pedalsポテンショ/ロードセル2(3化可能)約1.5万円〜
Thrustmaster T-LCMロードセル3約3万円
Logitech G Pro Pedalsロードセル3約4万円

Load Cell Kit込みでもT-LCMより安価に、ロードセルブレーキ環境を構築できる。コストパフォーマンスは非常に高い。

設置上の注意点

ロードセルブレーキは強い踏力を必要とするため、ペダルの固定が重要になる。

カーペット上での使用でも、Load Cell Kit使用時はペダルが後方に滑りやすい。以下の対策を検討したい:

  1. コックピットへの固定: 最も確実な方法
  2. 滑り止めマットの使用: 簡易的だが効果あり
  3. 壁への押し付け: ペダル背面を壁に接触させる

長時間のレースでペダルがズレていくストレスは、集中力を大きく削ぐ。設置環境は事前にしっかり検討しておこう。

まとめ

Fanatec CSL Pedalsは、エントリー向けでありながら本格的なシムレーシング体験を提供する製品である。

  • フルメタル構造による高い質感
  • ロードセルブレーキへのアップグレードパス
  • 柔軟な調整機能
  • 優れたコストパフォーマンス

ロードセルブレーキの効果は絶大だ。一度体験すれば、なぜ多くのシムレーサーがペダルにこだわるのかが理解できるだろう。

GT DD Proやその他のFanatec製品との組み合わせはもちろん、他社製ホイールベースとの組み合わせでも優れた選択肢となる。シムレーシング環境構築の第一歩として、強くおすすめしたい製品だ。

スペック一覧

ペダル数 2ペダル(3ペダル化オプションあり)
ブレーキ方式 ポテンショメーター(ロードセル化可能)
素材 フルメタル構造
調整機能 ペダル角度・間隔調整可能
接続 RJ12(Fanatec製品)/ USB
重量 約3.2kg

よくある質問

Q. Load Cell Kitは絶対に必要?

A. 必須ではありませんが、強く推奨します。ロードセルブレーキは踏む「力」で制動力が決まるため、実車に近い感覚で安定したブレーキングが可能になります。

Q. クラッチペダルは後から追加できる?

A. はい。Clutch Kit(別売)を追加することで3ペダル化できます。H-パターンシフターを使いたい場合は追加を検討してください。

Q. Fanatec以外のホイールベースでも使える?

A. USB接続に対応しているため、他社製品でも使用可能です。ただし、RJ12接続によるシームレスな連携はFanatec製品限定です。

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